「いやだな~ 呼びにくいなら 祐くん とかでいいよ?」 そうやってまた笑顔をくれる。 何なのこの人。 ただのナンパ師なんだよね? 勘違いしちゃうよ。 「じゃあ、祐くん。 彼女いないの?」 「あー、彼女ね…。」 そういって彼は私の手を離した。 その瞬間、手に冬の冷たい風が当たった。 それはちょうどゲームセンターに着いた時だった。