「元彼か。感じ悪いやつだな」
男が呟く。
麻美はまだ言葉が出てこなかった。
感情が整理出来ないのだ。
「おい、大丈夫か?」
「あたしにあったこと話してあげようか?」
麻美の中で何かが爆発した。
「あたし、中学の時ずっといじめられてた。だけどそんなことはどうでもいいの。高校に入ってから、いじめられなくなったし、友達もいっぱい出来た。あの時は本当に楽しかったな。誰も友達がいなかったあたしが、放課後にみんなで遊びに行ったりしてたんだよ」
自然と涙が流れてきた。
哀しさが涙を押し出してくる。
「だけど、あいつと出会ったことで全てが変わった。初めは良かったんだ。初めて出来た彼氏だったし、嬉しくて、毎日電話したり、メールしたりして、人生ってこんなに楽しいんだって思えた。でもね、ある時、あいつが知らない女の子といちゃいちゃしてるの見ちゃったの。あたしが見ていることも気付かないでキスまでしてた。それ見た時、本当に息が出来なくなった。どんなに吸っても、息が入って来ないんだよ。この感覚分かる?」
どんどん涙が溢れてくる。哀しさではなく、悔しさの涙だった。
「それであいつに言ったんだ。あたしがその一部始終を見たこと。そしたらあいつ何て言ったと思う? 『ばれちゃった? あれが俺の本命なんだよね』だって。それであたし分かったの。どうせ誰かを信用したって裏切られるだけだって。結局、みんなそうなんだよ。自分のことしか考えてないんだから」
男が呟く。
麻美はまだ言葉が出てこなかった。
感情が整理出来ないのだ。
「おい、大丈夫か?」
「あたしにあったこと話してあげようか?」
麻美の中で何かが爆発した。
「あたし、中学の時ずっといじめられてた。だけどそんなことはどうでもいいの。高校に入ってから、いじめられなくなったし、友達もいっぱい出来た。あの時は本当に楽しかったな。誰も友達がいなかったあたしが、放課後にみんなで遊びに行ったりしてたんだよ」
自然と涙が流れてきた。
哀しさが涙を押し出してくる。
「だけど、あいつと出会ったことで全てが変わった。初めは良かったんだ。初めて出来た彼氏だったし、嬉しくて、毎日電話したり、メールしたりして、人生ってこんなに楽しいんだって思えた。でもね、ある時、あいつが知らない女の子といちゃいちゃしてるの見ちゃったの。あたしが見ていることも気付かないでキスまでしてた。それ見た時、本当に息が出来なくなった。どんなに吸っても、息が入って来ないんだよ。この感覚分かる?」
どんどん涙が溢れてくる。哀しさではなく、悔しさの涙だった。
「それであいつに言ったんだ。あたしがその一部始終を見たこと。そしたらあいつ何て言ったと思う? 『ばれちゃった? あれが俺の本命なんだよね』だって。それであたし分かったの。どうせ誰かを信用したって裏切られるだけだって。結局、みんなそうなんだよ。自分のことしか考えてないんだから」
