授業も終わり、帰ろうとすると美香が話しかけてきた。
美香は高校に入ってから初めて出来た友達で、中学のころずっといじめられていた麻美にとってはその時の唯一の友達だった。
「たまには一緒に帰ろうよ」
美香は出来る限り明るい口調で話しかけてくれた。
「ごめん。寄るとこあるから」
麻美はいつものように断る。
「いつもそう言うじゃん。どこ行ってるの?」
「それは言えない」
本当はまっすぐ家に帰るだけなのでこうとしか言えない。
「麻美さあ、もう一年近くなるのにずっとそんなままなの? 昔はそんなんじゃなかったじゃん」
「美香が勘違いしてるだけだよ。あたし、元々いじめられっ子だったし、これが普通なんだよ」
「そんなことないよ。全然無理してるって感じじゃなかったもん。もう一回、みんなで遊びに行こうよ。一回はっちゃけちゃえば、いつもの麻美に戻れるって」
「じゃあね」
麻美は美香と話すのが煩わしくなったので、無視して教室を後にした。
美香は高校に入ってから初めて出来た友達で、中学のころずっといじめられていた麻美にとってはその時の唯一の友達だった。
「たまには一緒に帰ろうよ」
美香は出来る限り明るい口調で話しかけてくれた。
「ごめん。寄るとこあるから」
麻美はいつものように断る。
「いつもそう言うじゃん。どこ行ってるの?」
「それは言えない」
本当はまっすぐ家に帰るだけなのでこうとしか言えない。
「麻美さあ、もう一年近くなるのにずっとそんなままなの? 昔はそんなんじゃなかったじゃん」
「美香が勘違いしてるだけだよ。あたし、元々いじめられっ子だったし、これが普通なんだよ」
「そんなことないよ。全然無理してるって感じじゃなかったもん。もう一回、みんなで遊びに行こうよ。一回はっちゃけちゃえば、いつもの麻美に戻れるって」
「じゃあね」
麻美は美香と話すのが煩わしくなったので、無視して教室を後にした。
