LOVE STORIES

「なあ、やっぱり別れなきゃダメなの?」

「まだ言ってるの?」

「だって、俺は別れたくないんだよ」

「この話はおしまい。もう決めたんだから」

「俺と別れてあいつのところへは行かないよな?」

「行かないって」

「別れても連絡はしていいだろ?」

「どうしようかな」

「少しでも気が変わったらすぐに連絡してくれよ。俺、ずっと待ってるから」

「はいはい。じゃあね」

 亜美は手を振って敦志の家を出た。

 これ以上、敦志の顔を見ていられなかったのだ。


 敦志に秘密にしていることがある。

 それは浮気の理由だ。