敦志は夏休み明けから学校へ通うようになった。
五月から不登校だったので、留年することは決まっていたのだが、それでも勇気を振り絞って学校へ行った。
クラスメートに恵まれたおかげもあって、すぐに受け入れてもらって、それからは学校を休むことはなかった。
そして、三年半が経って、受験を前にした時、敦志が亜美に言ったのだ。
――もし、大学に受かったら付き合って欲しい。
亜美は驚いた。十歳近く歳の離れている自分にそんな感情を抱いているなんて、思ってもいなかった。
結果として敦志は第一志望に合格して二人は付き合うことになる。
出会って四年が経った二人が今さら恋人関係というのは少し照れくさかったがそれでも幸せだった。
「敦志君ももうすぐ就職だもんね。あの頃に比べたら、だいぶ大人になったよね」
「まだまだだよ。あと一年はある」
もう大学三回生も終わりにさしかかった敦志は就職活動中だった。
「会った時は高校生になったばっかりだったのに、もう社会人だね。早かったね」
「色々あったからね。でも、やっと付き合えたのに亜美が就職しちゃったから、全然デートとか行けなかったじゃん。そんなんだったら、大学なんて行かずにあのままの方が良かったよ」
五月から不登校だったので、留年することは決まっていたのだが、それでも勇気を振り絞って学校へ行った。
クラスメートに恵まれたおかげもあって、すぐに受け入れてもらって、それからは学校を休むことはなかった。
そして、三年半が経って、受験を前にした時、敦志が亜美に言ったのだ。
――もし、大学に受かったら付き合って欲しい。
亜美は驚いた。十歳近く歳の離れている自分にそんな感情を抱いているなんて、思ってもいなかった。
結果として敦志は第一志望に合格して二人は付き合うことになる。
出会って四年が経った二人が今さら恋人関係というのは少し照れくさかったがそれでも幸せだった。
「敦志君ももうすぐ就職だもんね。あの頃に比べたら、だいぶ大人になったよね」
「まだまだだよ。あと一年はある」
もう大学三回生も終わりにさしかかった敦志は就職活動中だった。
「会った時は高校生になったばっかりだったのに、もう社会人だね。早かったね」
「色々あったからね。でも、やっと付き合えたのに亜美が就職しちゃったから、全然デートとか行けなかったじゃん。そんなんだったら、大学なんて行かずにあのままの方が良かったよ」
