「でも、俺が卒業したら結婚しようって言ってたじゃん」
「敦志君、そういうの好きだよね。付き合う時も大学受かったら付き合ってとかさ」
敦志は照れたように頭を掻いている。
「うーん、何かきっかけがないとそう言うのって言いにくいじゃん」
亜美は敦志が学校に通うようになってからもずっと家庭教師を続けていた。
敦志がそう望んだからだったし、亜美もそれを望んでいた。
勉強が得意だった敦志はみるみる成績を上げていった。
おそらく、誰が教えても今の大学には合格していただろうが、敦志は頑なに亜美のおかげだと言ってくれる。
亜美がいたから、学校にも行けるようになったし、大学にも合格出来たと。
確かに、勉強は多少手助けしたかもしれないが、不登校に関しては何もしていない。
そのことはいつまでも働かない自分にも後ろめたいところを感じていたからだ。
今の自分に学校へ行けなんていう資格はないと思っていた。
何がきっかけで学校に通うようになったのかは本人に直接聞いたことはない。
ただ、敦志の親が言うには亜美を喜ばせたかったかららしい。
高校生に勉強を教えるということは大学行かせるためで、そのためには高校へ行かないといけないと思ったそうだ。
正直、亜美としては、そこはどうでも良かった。
本人が大学に行きたいのであれば行けばいいし、高校なんて行かなくても大検だってある。
行きたくないところに行く苦痛は亜美も分かっていた。
「敦志君、そういうの好きだよね。付き合う時も大学受かったら付き合ってとかさ」
敦志は照れたように頭を掻いている。
「うーん、何かきっかけがないとそう言うのって言いにくいじゃん」
亜美は敦志が学校に通うようになってからもずっと家庭教師を続けていた。
敦志がそう望んだからだったし、亜美もそれを望んでいた。
勉強が得意だった敦志はみるみる成績を上げていった。
おそらく、誰が教えても今の大学には合格していただろうが、敦志は頑なに亜美のおかげだと言ってくれる。
亜美がいたから、学校にも行けるようになったし、大学にも合格出来たと。
確かに、勉強は多少手助けしたかもしれないが、不登校に関しては何もしていない。
そのことはいつまでも働かない自分にも後ろめたいところを感じていたからだ。
今の自分に学校へ行けなんていう資格はないと思っていた。
何がきっかけで学校に通うようになったのかは本人に直接聞いたことはない。
ただ、敦志の親が言うには亜美を喜ばせたかったかららしい。
高校生に勉強を教えるということは大学行かせるためで、そのためには高校へ行かないといけないと思ったそうだ。
正直、亜美としては、そこはどうでも良かった。
本人が大学に行きたいのであれば行けばいいし、高校なんて行かなくても大検だってある。
行きたくないところに行く苦痛は亜美も分かっていた。
