学校では美佐子以外にも、いろんな友達に昨日のことを訊かれた。

 女子高生にとっては大学生と遊ぶことは大事件なのだ。興味だけで訊いてくる人たちもプリクラを見せれば、一気にその興味は嫉妬に変わる。

 やはり付き合うのが正解だ。心の中の引っかかりは気になるが、それは時間が経てば消えるはずだ。

 この優越感は今しか得られないのだ。迷うことはない。

 でも本当にあの男のことが好きなのか。

 プライドだけにこだわって、好きでもない男と付き合い続けていいのだろうか。

 そんなことを考えていると、真希はふと我に返った。

 馬鹿馬鹿しい。今までそうしてきたではないか。

 大学生と付き合うのだ。付き合えば、みんなよりも先に女として大人になれる。