俊介が紹介してくれた男はびっくりするほどかっこよかった。

 あのルックスで、しかも国立大学生となるとかなりの当たりと言えるだろう。

 少し遊んでいそうな感じもしたが、仕方ないと思えるほどの魅力がある男だった。

 昼間に三人で遊んだのだが、俊介がいてくれたということもあり、すぐに打ち解けられた。

 話も弾んだし、仮にそこまでかっこよくなかったとしても友達としてなら十分付き合っていけそうだった。

 家に帰って、自分の部屋でくつろいでいるとその男からメールがきた。

 真希はベッドに寝転がりながらそのメールを見ている。

――今日は楽しかったよ。また一緒に遊んでくれるかな? 今度は友達としてじゃなく、彼女として。

 会ったその日に告白するというのは普通だったら軽い男だと思うのだが、二人はあまりにも意気投合していてたった一日過ごしただけで、もう何年も一緒にいる感覚だった。告白のタイミングとしては悪くはない。

 かっこいいし、話も合うし、さらに高学歴の男などこの先出会うことはないのではないかと思ってしまう。その上、相手の方から付き合って欲しいと言ってくれている。

 こんなに嬉しいことはない、はずなのに心のどこかに何かが引っかかっている。

 この男と付き合えば誰からも羨ましがられる。しかも、自分も楽しめる。

 そう思っているはずなのに返信のメールが打てなかった。

 しばらく考えた後、真希はとりあえず、「考えさせて下さい」と返しておいた。