LOVE STORIES

 後日、西村から連絡があった。

 紹介する男が見つかったので、三人で会おうと言われたのだ。

 今度はどんな男を連れてくるのだろうか、と真希は期待半分、不安半分で指定されたファミレスに向かっている。

 くじ引きを引くような感覚で、当たりが出た時のことを考えてしっかりと化粧をしていた。服装も程よく露出がある。

 ファミレスは道路沿いがガラス張りになっており、外から中の様子を窺うことが出来た。

 真希は到着してもすぐには中に入らず、店の外から西村を探した。

 西村とその連れは窓際の席に座っていた。そのおかげですぐに見つけることは出来たのだが、問題は真希がこれから紹介される男だった。

 見るからに冴えない男で、一目見てこんなのとは付き合えないと思った。これは数百円で売っているプラスチックのピアスだ。

 真希は自分が今身につけているブランド品のものと同じぐらい価値のある男でないと付き合うつもりはない。安物をつけるぐらいなら何も付けない方がましだ。

 会うだけ時間の無駄だ、と思いすぐに西村にメールを送った。

――急な用事で行けなくなった。

 そして、その一文から十数行空けてもう一文を付け加える。

――ふざけてるの?