揺れない瞳



驚く彼の言葉に頷いた私は、じっと二つのひまわりを見比べる。

二つのひまわりは、手編みのせいか微妙に違いはあれど同じもの。
確実にお揃い。

「あ、結乃が作ったひまわり」

驚いた声が、隣から聞こえた。
加絵ちゃんが二つのストラップを凝視してる。

「どう見ても結乃が作ったストラップだよね。私も桜のストラップ持ってるし」

加絵ちゃんが鞄から取り出して並べた携帯には、私が編んでプレゼントした桜のストラップがついている。

「もしかして、結乃と知り合い?」

加絵ちゃんが、向かいの彼に聞きながら私と彼を見比べてる。
彼は、ひまわりに驚いた視線を向けてはいるものの加絵ちゃんに

「多分、知り合いじゃないと思う。
このストラップ、貰ったし」

戸惑いながら答えてくれた。