家の外観だけで想像する限り、玄関を開けるとお手伝いさんが出てくるんじゃないかと思っていたけれど、
「こんにちはー、愛子です。今日は来てくれてありがとうねー。
ずっと会えるの楽しみにしてたのよ。さ、上がって上がって。
あ、忘れてた。明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いします……っておかしいか。
これからどうぞよろしくお願いします、だよね。へへっ」
真っ先に私達を迎えに出てきたのは、父さんの奥さんの愛子さんだった。
若い奥さんだとは聞いていたけれど、淡いピンクのセーターとスリムなジーンズを身に着けている愛子さんは予想以上に若くて元気な女性だった。
ショートボブの茶色い髪はサラサラと揺れていて、ほとんど化粧していないにも関わらず綺麗な顔だち。
大きな目からは彼女の好奇心も見える。
その好奇心が向けられているのは私と央雅くんに対してだとわかるし、私だって彼女に対して同じ目をしているんだろう。
「結乃です。せっかくのお正月なのにお邪魔してすみません」
玄関で頭を下げると、
「いいのいいの。どうせ泣き落としにでもあったんでしょ?
最近ずっと結が結がってうるさいの。いい年して子離れできてないのよ。
でも、こんなにかわいい女の子が自分の娘だったら手元においておきたくて仕方ないわよね。彼氏も大変よ。簡単には認めてもらえないかも……」
くすくす笑って、央雅くんの腕をぽんぽん叩いている愛子さん。
絶対に笑い上戸だ。
彼女の勢いに気圧されそうになっていると、階段をばたばた音を立てて父さんが下りてきた。
「愛子、結が来たらすぐに呼んでくれってあれほど……余計なこと言ってないだろうなっ」
……お父さん、息が上がってる。
「こんにちはー、愛子です。今日は来てくれてありがとうねー。
ずっと会えるの楽しみにしてたのよ。さ、上がって上がって。
あ、忘れてた。明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いします……っておかしいか。
これからどうぞよろしくお願いします、だよね。へへっ」
真っ先に私達を迎えに出てきたのは、父さんの奥さんの愛子さんだった。
若い奥さんだとは聞いていたけれど、淡いピンクのセーターとスリムなジーンズを身に着けている愛子さんは予想以上に若くて元気な女性だった。
ショートボブの茶色い髪はサラサラと揺れていて、ほとんど化粧していないにも関わらず綺麗な顔だち。
大きな目からは彼女の好奇心も見える。
その好奇心が向けられているのは私と央雅くんに対してだとわかるし、私だって彼女に対して同じ目をしているんだろう。
「結乃です。せっかくのお正月なのにお邪魔してすみません」
玄関で頭を下げると、
「いいのいいの。どうせ泣き落としにでもあったんでしょ?
最近ずっと結が結がってうるさいの。いい年して子離れできてないのよ。
でも、こんなにかわいい女の子が自分の娘だったら手元においておきたくて仕方ないわよね。彼氏も大変よ。簡単には認めてもらえないかも……」
くすくす笑って、央雅くんの腕をぽんぽん叩いている愛子さん。
絶対に笑い上戸だ。
彼女の勢いに気圧されそうになっていると、階段をばたばた音を立てて父さんが下りてきた。
「愛子、結が来たらすぐに呼んでくれってあれほど……余計なこと言ってないだろうなっ」
……お父さん、息が上がってる。

