「夏芽、重いでしょ?座りながら抱っこしてても大変だもん」
「いえ、大丈夫です。夏芽ちゃん、いい匂いがしていて気持ちいいです……」
「ふふ。子供のにおいってほっとするわよね。母乳をやめたのに、甘いにおいがするし、不思議」
リビングで夏芽ちゃんとじゃれていると、彼女の成長にびっくりしてしまう。
この前会ってからそれほど経ってないのに足の力が強くなっていて、私の膝の上で立ち上がる強さはかなりのもの。
「どんどん大きくなっちゃうね。会うたびにびっくりだよ」
膝の上の夏芽ちゃんは、私が話しかける度に嬉しそうに笑ってる。
ちゃんと意味を理解してるのかな。
くりくりとした瞳で見つめられる度に、更に夏芽ちゃんを愛しく思える。
もっと大好きになる。子供って不思議だな。
私自身が産んだ子供ではないのに、胸がぎゅっと締め付けられるほどの愛しさを感じるのなら、実際に自分の子供ならどこまでかわいく思えるんだろう。
きっと、自分の腕の中に抱えたまま離したくないと思うんじゃないかな。
『最近は、寝ている夏芽が一番かわいい。起きてると小悪魔ちゃんだから』
苦笑しながらため息をついていても、それはそれは夏芽ちゃんに愛情をいっぱいに注いでいる芽依さんの言葉の向こうからは、零れ落ちるほどの親の愛が見える。
夏芽ちゃんが独占している芽依さんのそんな笑顔、私自身が小さな頃に向けられた記憶はなくて、心にそんな寂しい思いがよぎる度に目の奥が熱くなる。
親に捨てられた過去は、大人になって一人でもどうにか生きている今でも尚、私を苦しめるんだな……。
父さんと母さんは、どんな瞳を私に向けてくれたんだろう。
芽依さんのように、穏やかで強い愛情を私に注いでくれたこと、あったのかな。
「どうした?」
私の膝の上の夏芽ちゃんを抱き上げて、気遣うように声をかけてくれる央雅くん。
ソファに腰掛ける私の隣に座って夏芽ちゃんをあやし始めた。
「元気な夏芽に体力持っていかれたか?こいつ、誰に似たのか暴れん坊だからな」
「……大丈夫だよ。あまりにもかわいい夏芽ちゃんに夢中なだけ」
小さく笑う私の気持ちは、まだ浮上途中だけど、隣に座る央雅くんの体温を感じるとそれだけでほっとする。
そんな私の言葉に納得してくれたようには見えないけれど、央雅くんはそれ以上何も聞かずにいてくれた。もしかしたら、私が落ち込んでる理由を察してくれているのかもしれない。
「こっちに来て、ケーキ食べない?」
芽依さんの声に顔を上げると、キッチンのテーブルに並べられた幾つかのケーキが目に入った。
「いえ、大丈夫です。夏芽ちゃん、いい匂いがしていて気持ちいいです……」
「ふふ。子供のにおいってほっとするわよね。母乳をやめたのに、甘いにおいがするし、不思議」
リビングで夏芽ちゃんとじゃれていると、彼女の成長にびっくりしてしまう。
この前会ってからそれほど経ってないのに足の力が強くなっていて、私の膝の上で立ち上がる強さはかなりのもの。
「どんどん大きくなっちゃうね。会うたびにびっくりだよ」
膝の上の夏芽ちゃんは、私が話しかける度に嬉しそうに笑ってる。
ちゃんと意味を理解してるのかな。
くりくりとした瞳で見つめられる度に、更に夏芽ちゃんを愛しく思える。
もっと大好きになる。子供って不思議だな。
私自身が産んだ子供ではないのに、胸がぎゅっと締め付けられるほどの愛しさを感じるのなら、実際に自分の子供ならどこまでかわいく思えるんだろう。
きっと、自分の腕の中に抱えたまま離したくないと思うんじゃないかな。
『最近は、寝ている夏芽が一番かわいい。起きてると小悪魔ちゃんだから』
苦笑しながらため息をついていても、それはそれは夏芽ちゃんに愛情をいっぱいに注いでいる芽依さんの言葉の向こうからは、零れ落ちるほどの親の愛が見える。
夏芽ちゃんが独占している芽依さんのそんな笑顔、私自身が小さな頃に向けられた記憶はなくて、心にそんな寂しい思いがよぎる度に目の奥が熱くなる。
親に捨てられた過去は、大人になって一人でもどうにか生きている今でも尚、私を苦しめるんだな……。
父さんと母さんは、どんな瞳を私に向けてくれたんだろう。
芽依さんのように、穏やかで強い愛情を私に注いでくれたこと、あったのかな。
「どうした?」
私の膝の上の夏芽ちゃんを抱き上げて、気遣うように声をかけてくれる央雅くん。
ソファに腰掛ける私の隣に座って夏芽ちゃんをあやし始めた。
「元気な夏芽に体力持っていかれたか?こいつ、誰に似たのか暴れん坊だからな」
「……大丈夫だよ。あまりにもかわいい夏芽ちゃんに夢中なだけ」
小さく笑う私の気持ちは、まだ浮上途中だけど、隣に座る央雅くんの体温を感じるとそれだけでほっとする。
そんな私の言葉に納得してくれたようには見えないけれど、央雅くんはそれ以上何も聞かずにいてくれた。もしかしたら、私が落ち込んでる理由を察してくれているのかもしれない。
「こっちに来て、ケーキ食べない?」
芽依さんの声に顔を上げると、キッチンのテーブルに並べられた幾つかのケーキが目に入った。

