「芽実さんの押しの強さは半端なもんじゃないんだ。奏さんだって呆れるくらいにパワーに溢れてるのを何度か見たから、諦めたほうがいい。きっと、結乃はショーに立つ事になる」
さらに顔を歪めて、とうとう涙まで落ちてきた結乃の顔を、俺の胸に抱えると、
「でも、無理だよ……」
くぐもった声が聞こえる。
「まあ、大変だろうな。人前に出る事に結乃が喜びを感じるとも思えない。
でも、きっとショーに引きづり出されるだろうって思ったから、今、俺はこのウェディングドレスを結乃に着せたんだ。
他の誰よりも早く、この姿を見るためにな。
そうでもしなきゃ、俺だって我慢できない」
言葉の最後の方は、思いがけず感情的になってしまった。
そりゃそうだろ。
ただでさえ可愛くて、男からの視線を浴びやすい俺の結乃なのに、誰が好き好んでウェディングドレスを着て、美しさ何百倍にも輝く姿をさらすかよ。
そんな俺の気持ちを結乃に知られるのが照れ臭くて、単純に強い口調でごまかしてる俺って人間が小さいと、思う。
だけど、本当に。
こんなに綺麗な結乃のウェディングドレス姿を見るのは俺一人だけにして欲しくてたまらない。
芽実さんには、そんな俺の気持ちが通じるとは思えないけどな……。
さらに顔を歪めて、とうとう涙まで落ちてきた結乃の顔を、俺の胸に抱えると、
「でも、無理だよ……」
くぐもった声が聞こえる。
「まあ、大変だろうな。人前に出る事に結乃が喜びを感じるとも思えない。
でも、きっとショーに引きづり出されるだろうって思ったから、今、俺はこのウェディングドレスを結乃に着せたんだ。
他の誰よりも早く、この姿を見るためにな。
そうでもしなきゃ、俺だって我慢できない」
言葉の最後の方は、思いがけず感情的になってしまった。
そりゃそうだろ。
ただでさえ可愛くて、男からの視線を浴びやすい俺の結乃なのに、誰が好き好んでウェディングドレスを着て、美しさ何百倍にも輝く姿をさらすかよ。
そんな俺の気持ちを結乃に知られるのが照れ臭くて、単純に強い口調でごまかしてる俺って人間が小さいと、思う。
だけど、本当に。
こんなに綺麗な結乃のウェディングドレス姿を見るのは俺一人だけにして欲しくてたまらない。
芽実さんには、そんな俺の気持ちが通じるとは思えないけどな……。

