「ロミオ様。湯上がり早々、このジュリエットめに何の御用ですー?」


 手すりに頬杖をつきながら聞いてやると、なにやら慎吾は不満顔。


「相変わらずノリが悪いなー。ま、いいや。ノリノリの波月ってのもコワイ気がするし」


 ほっとけ。
 言葉にする代わりににらんでやれば、『言わなくてもわかるよ』とばかりにニッコリ。


「…それはいいとしてさ、話あるなら上がってくれば? 遠慮するような付き合いじゃないでしょ」

「あー、いや、ここでいい。悪いけど、そこで聞いててくれる?」

「うん、いいけど……」