くちばしにチェリー

翌日の昼休み。

いつものようにストーカー課長の誘いを交わした私は、財布片手に待ち合わせ場所の「Water Lily」へ。

「確か目印は……ストライプのネクタイ、だったわね」

真智子曰わく、ストライプのネクタイがトレードマークの極上男。

って言うか、真智子ってその人と知り合いだったのね。

早く教えてくれればいいのに。

全く、ケチもいいところだわ。

そう思いながらキョロキョロと店内を見回す私だけど、それらしい人はいない。

無地のネクタイをつけてるサラリーマンならいたけど。

まだきてないのか…。

期待してた分、ちょっぴりガッカリ。