「手間かけさせてごめんね、三人とも」

赤い舌をチロチロ出しながら、甃が言う。

「出麼、『友達』って言い方はよくわからないみたい。『仲間』の方が理解し易いみたいでさ…それに」

甃はクスクス笑う。

「みんなの事『友達』とは思っていないけど…前から『仲間』とは思ってたんだよ、出麼も」

「余計な事言うな、甃!」

雛菊達に背を向けたまま怒鳴る出麼。

その耳は、驚くほど真っ赤になっていた。