「うーん…」

そこまで誉めちぎっても、雛菊は苦笑い。

「雛菊ちゃんは、秋帆みたいなんは嫌い?」

「嫌いっていうんじゃないけど…」

困惑したように笑う雛菊。

「私ほら、スポーツとかは好きだけど本はあんまり読まないからさぁ。ぶっちゃけお馬鹿さんなんだよねぇ」

「あー…スペシャルバカのお姉ちゃんやもんね」

「スペ…ん?」

「ああ、こっちの話」

八鶴は手を横に振る。

「で、秋帆とは気が合いそうにない?」

「気が合わないっていうか…」

もう一度苦笑いする雛菊。

「何て話しかけたらいいかわかんなくて、ちょっと怖くって…」