天神学園高等部の奇怪な面々Ⅷ

Lサイズのポップコーンを摘みつつ、歩く。

「ん…美味しい…」

小さく呟く万里。

しかしやはり笑顔はない。

いや、確かにポップコーンは美味しい。

塩味が売り切れていてラッキーだった。

きっとこちらのキャラメル味の方が美味しいに違いない。

そう思えるほどの美味しさだ。

なのに表情は優れない。

…ポップコーンを食べつつ、何となく立ち寄った土産物屋。

色々と雑貨を売っている店だ。

何だかしょうもない物ばかりが、店内所狭しと並べられている。

ま、旅の開放感からつまらない物でもつい買ってしまう。

店の者はそういうのも狙いで売っているのかもしれないが。