天神学園高等部の奇怪な面々Ⅷ

土産物屋が軒を連ねる通り。

土産物に限らず、食べ物の屋台も並んでいる。

ポテトチップスを食べ終わり。

「…ひとつちょうだい」

万里はポップコーンの店に立ち寄る。

「塩味のをMサイズで」

「あ、申し訳ない、塩味はちょうど売り切れとるんよ」

ムカッチャパピリア語(というか広島弁)で詫びる店員。

「じゃあキャラメル味でいいや」

「ほんま申し訳ないね、お詫びにMの値段でLサイズにしてあげるけぇね」

店員はサービスしてくれた。

流石幸福体質。

なのに。

「……」

お金を払った万里の顔は、何処となく浮かなかった。