…沙夢side…



私を呼ぶ声につられて振り返ってみると教室の出入り口に最も苦手なタイプの男子のグループが私の方をジッと見ていた。



「なんか呼んでるね…」


梨緒菜が気まずくそうに声をかけてくれる。



「私ちょっと行ってくる」


無視してあのままあそこにいられても注目あびちゃうだけだし。


はぁ…

















「あの〜。何ですか?」





「沙夢!!久しぶりだな。お前コイツ知ってるか?」


そう言ってその人は二人のうちのひとりを見ながら言った。





知らないなー…。






「知らない」




「嘘だろ?だって海がお前にいつもガン見されてるって」



うわ〜

いつの間に私ガン見してたんだろ。

よくこうゆうのあるんだよね…。




どーしよ。



「すいません。人の顔見ながらいろいろ考えちゃう癖があるんですよね。それがたまたま同じ人だったみたいで。特に意味ないんで気にしないで」


正直に説明した。


「ふーん。たまたまだと。お前も自意識過剰なんだよ」


「俺は自意識過剰なんかじゃねー」





そんなやり取りを始めていたから私は梨緒菜の元に戻ろうとしたら、愛達が私を見てコソコソ話てた。












そのことを梨緒菜に言うと

「しょうがないよ。愛達は男好きだもん。さっき沙夢が話してた壱斗達なんて学校で一番目立つグループの人達だもん。そんな人達に呼び出しされればそのくらいのことはあるでしょ。 でもさ、何であの壱斗が今さら沙夢に話しかけるの?」



「知らない。また昔のこと思い出しちゃう。今日のことはさっさと忘れよ。」


そう言って忘れられればいーんだけどね。


「そーいえば、愛は壱斗のこと好きみたいよ?だから、さっきのことは壱斗だから尚更だったのかも」


「そっか。すぐに元に戻ればいーけど。愛は友達だからさ」



そんなことを思っていたら授業開始のチャイムがなったのでみんな席に戻って行った。