次の日。 私は学校へと続く道を歩く。 朝の空気は 少し肌寒くて。 …音楽でも聞こ。 バッグからイヤホンを取り出したとき。 「はよ」 私の後ろから、自転車に乗った桜井くんが近づいてきた。 私はそれを無視して歩きだす。 「シカトかよ。 可愛くねーやつ」 はぁ、とため息が聞こえたかと思うと、 急に私の腕を掴んできた。 「ちょっ、何!?」 「後ろ、乗れ」 「は?」