HYPNOTIC POISON ~催眠効果のある毒~





「「「音??」」」





これには雅を除く全員の声が揃い、


「乃亜のケータイはガラケーで、キーをプッシュすると音がなるようになってる」


雅はケータイを開いて、ランダムにキーパッドを指で押した。


Pi Pi Pi


一見して同じような音に聞こえるが、それは僅かにキーが違っていた。


「乃亜は明良兄に『今から帰る』て口に出してメール文を打ってたけど、その音はその文面に当てはまらない」


     !


「そうか!だからお前あのとき変な顔してたんだ!俺も近くにいたし、確かに乃亜ちゃんはあのとき楠先輩にメールを送ってた!」


「そのメールの相手は久米。




あたしたちが右門 篤史に会いに行くことをメールで伝えて、あたしの先回りをしたんだ。


どう?合ってる?」




雅は久米ではなく楠の方を見て聞くと、楠も今更否定するつもりはないのかゆっくりと頷いた。