水月の話によると、知人がコンタクトを落としていったらしい。
そのコンタクトをどう保存していいのか悩んでいる。
てかその知人て―――
女?
イヤな想像だけが巡って、あたしが保存方法を説明するのも何だか冷たくなるのが分かった。
だってコンタクトを落としていくってどうゆう状況、って突っ込みたくなる。
まぁ、男だって落とすか。
水月はやたらと男友達が多いしな。
友達が少ないあたしから見たらそれは憧れでもあるけど。
そんなことを思いながら説明すると
『分かったよ、ありがとう』
と納得した様子。
遠くでゆずの小さな鳴き声が聞こえてくる。
ゆず……
元気かな…
会いたいよ、ゆず。
あたしのあげたアフロテディは気に入ってくれたかな?
彼女の一番のおもちゃになって欲しいな。
またも考えが逸れ
『ゆずは君がくれたくまを大事にしてるよ。アフロヘアを噛み千切ってもないし、
夜は一緒に寝てる。
ゆずにプレゼントをありがとう』
………!
あたしは目を開いた。
だってあたしそんなこと一言も言ってないのに…
考えてることが伝わっていたなんて。
やっぱりあたしたちの間には絆が存在するんだよ。



