■Chairs.13
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一限目の終わりぐらいで、お腹が痛くなってきた。
吐き気を伴った痛みに顔をしかめながら、何とかその授業だけはやり過ごした。
待ちに待った休み時間、あたしはぐったりと机に突っ伏した。
言葉では言い表せない複雑な鈍い痛みに思わず目を閉じる。
頭がふらふらする。考えがまとまらない。
内臓を刺激されるような痛みに、脂汗が浮かんできた。
「鬼頭さん、具合悪そうだけど大丈夫?」
偶然通りかかったのだろう、岩田さんが心配そうにあたしを覗き込んできた。
「……大丈夫…」
そう答えるのが精一杯。
「大丈夫じゃないじゃん、保健室行ってきなよ」
岩田さんが益々心配そうに声のトーンを落として、あたしの肩に手を置いた。
「……保健室…」
それもいいかもしれない。
次は―――水月の授業だ。
会いたくない、とかじゃない。
むしろその姿を視界に入れたいのに、今は―――
辛いんだ。