HYPNOTIC POISON ~催眠効果のある毒~





あたしが久米を…?


いやいや、いくら久米が王子さまキャラでも………


あたしは教室の中心で生徒からケーキを貰って楽しげな水月をちらりと見る。


女生徒に囲まれてるから楽しそうなんじゃなく、あの人ケーキに吊られてるだけだと思うケド。





あたしの王子さまはたった一人―――





「あたしが久米を好き?まさか。あたし彼氏居るし」


「うそ!?もしかして、梶くん??」


またも聞かれて、


「違うって。あいつとは仲いいけど、トモダチ」


「そ~なんだぁ。梶くんと結構お似合いなのにね。梶くん残念」


いやいや、お似合いだなんてやめてくださいよ。





「でもぉ久米くん彼女居るっぽいんだよね」





ふぅっと吐息を吐いて、岩田さんが目を伏せる。


「え……?彼女―――?」


「うん。ここだけの話、あたし聞いちゃったんだぁ。久米くんが誰かと電話してるとこ。


“あっちゃん”って呼んでて、すっごく楽しそうに喋ってた。


あ、あと『仕事いつ上がる?そっちに行くよ』みたいなことも答えてた。年上かぁ。


それにね隣のクラスの子が休みの日、偶然久米くんと女の子とカフェで楽しそうにしてるのを見たって。


随分親しそうだったし、彼女だよね」




“あっちゃん”―――…?




年上の彼女―――?