■Forest.5



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文化祭実行委員会議と表された何の捻りもない会議は、視聴覚室の広い教室で行われる。


梶と一緒に…その後何となく久米と森本さんも合流してあたしたちが席についたのは、開始時刻10分前。


すでに他学年、他クラスの委員たちも指定された席に落ち着いていた。


教室は階段式の席分けになっていて、一番前に大きなスクリーンとホワイトボードがある。


大学の教室みたい。



「あれ、鬼頭じゃね?」

「うわっ。ラッキー♪絶対委員会なんてやりそうになかったのに。役得だな~」


と他のクラスの男子たちがひそひそとお喋り。


聞こえてるっつうの。


しかも『やりそうになかったのに』じゃなくて、やりたくないけど無理やりされたの。


不機嫌そうに顔をしかめていると、三年生の男子生徒“議長”が、


「今から第一回文化祭実行委員会を開催します。クラスの代表者はクラス名と、出し物予定を報告してください」


と仰々しく机の群を見渡した。


あたしたちは顔を見合わせて、


「「「「代表者って誰?」」」」


と声を合わせた。


大丈夫なの??あたしらのクラス。