「まぁ……そうだけど?」と久米も爽やかに、そして素直に答えてるし。


ってかここで爽やかなのは必要ないだろ。って思わず心の中で突っ込む。


梶はそんな久米の手をとって、


「同士!!いやぁ良かった!お前みたいなヤツでもそうなんだな」と目を輝かせてるし。


「バカ?」と乃亜は眉を潜めて足を組んだ。


「でもどうしてお前みたいなヤツが……。興味ないの?」と梶は難解な公式を目の前にしているかのように小難しい顔で聞いていた。


「そりゃ興味はあるよ、俺だって男だから。でも機会がなけりゃね」と肩をすくめていた。


「まぁな~。手ごろなとこで手を打つってのもアリだけど、やっぱそうゆうのって好きなヤツとがいいし」と梶は顎に手を当てている。


「梶田は意外に恋愛体質なんだな。俺もそうだけど」


「恋愛体質?(笑)でもさ~好きな女の子とだったら尚更失敗はできねぇって言うか」


「分かる」


ってかそんな話、昼間っから、しかも学校でするなよ。


もう聞く必要がないと思っていると、梶たちのすぐ横を森本さんが通りかかった。梶たちの会話を聞いていたらしく目を吊り上げて、


「さいってー」と梶たちにはっきりと一言言い置いて、颯爽と行ってしまった。


「何だよ、あれ!」と梶は目を吊り上げている。


「まぁまぁ。俺たちが悪いって」と久米は心が広いみたい。


「何あれ。お高くとまっちゃってさ」と乃亜も不服顔。


「これぐらいの男子の話すことって大抵そんなもんじゃん?ああゆうのに限って、王子様が居るって本気で信じてるんだよね!」


乃亜は森本さんが本当に嫌いみたい。彼女以外の人が言っても気にもならないだろうけど。


「神代先生だってそうゆう話するでしょ?」こそっと耳打ちされて、あたしは苦笑いを漏らした。