割れた砂時計



『あみぃ~。トイレか』


「うん、ごめんね」


いきなり、私を強く抱きしめた。


『どこにも行くなよ、どこにも……』



それは、無邪気な俊とはまったく違った。
弱くて、壊れてしまいそうで。


震えていたの。


どうしたの、俊?
いつもみたいに無邪気に笑って。




なんだか、怖かったんだ―――――