割れた砂時計



真夏の日差しは、容赦なかった。
日傘持ってきて正解だった。


席には、結構人がいて。




『あ、亜実』


利樹が手を振る。


「来てたんだね!唯は練習あるから来られないみたいで、残念だなー」


『じゃ、唯の分も100倍応援するぞ!』


なーんてはりきる利樹は、
いつもの爽やかでクールな雰囲気とは少し違った。


なんでも、利樹のクラブチームは一般の部だから、
高校サッカーにも憧れてるらしい。





「なんか、利樹かわいい」


『かわいいのは、亜実だろ』