【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~

座り心地の良いソファーに腰をおろすと、仕切りの光がいい具合に席を照らす。


トーションとおしぼりを渡してくれたホストにモモちゃんが何か言っている。


指名が何たらヘル指がうんたら。


業界用語なんて知らない私には、2人の会話の意味が全く分からなかった。


だけど、場慣れしてるモモちゃんがかっこいいと思った。


一気に大人に見えるモモちゃん。


4つの歳の差がこんなに大きいんだと実感した。


モモちゃんが指名したヘルプのホストが向かいの丸椅子に座る。


ペラペラ早口で話しながら、手元ではお酒を作る。


当たり前の事なんだけど、初めて見た時は話しながら作るなんて器用だなと、3つのグラスに次々と移動していくマドラーに面白いと感じた。