今思えば、酔っ払っていただけなのかもしれない。


でも、いずちゃんの言葉が嬉しくてどんどんテンションが上がっていく気がした。


誰かが心配をしてくれてる。


それだけで満たされていく何かがあった。


上機嫌のままお酒を何杯も飲みお腹いっぱい焼き肉を食べ、店を出てからは珍しく鼻歌を歌いながら歩いていた。


「お前酔っ払いすぎじゃね?顔真っ赤(笑)」


そう言ってタバコを吸い込む陽介の手をつなぎ、前後にブンブン振りながら家に帰って行った。