歩いて

私は、無意識のうちに中庭にきていた。






快斗の背中。





…病院の寝衣?





入院中?





私はしばらく快斗の背中を見る。






懐かしい。





後ろめたい。






罪悪感。






声をかけることができない。






なんて声をかけたらいいの?





手を伸ばせば届く距離。





でも、その距離が私には届かない。





由亜のお葬式でみた、私を見る快斗の目を思い出す。




冷たく、無気力な目。




怖い。