歩いて

勇太とは高校を卒業してからつきあいだした。



告白されたのは高2の時。



でも、その頃は由亜のこともあったから、勇太のことを真剣に考えることができなかった。



そして、なにもかもが自暴自棄になっていた。




そんな、私をそばでずっと励ましていてくれたのが勇太だった。



最初は、本当にうっとおしかった。




逐一、私に関わってきた。




ストーカーみたいな。




でも、ようやくまわりがみえてきた時に勇太が私の隣にいてくれた。




こんな最悪な私のそばにいてくれた。




感謝の気持ちでいっぱいになった。



そして、私達はつきあうことになった。




由亜のことは全部勇太に話した。




私が、由亜にしたことも。




勇太はなにも言わなかった。




否定することも、肯定することもなかった。




ただ、話を聞いてくれる。



いつも。



私はそれがとても支えになっていた。



勇太のおかげで、一歩歩き出すことができた。