歩いて

私も、看護師を目指すようになったのは、由亜の死からすぐだったと思う。



私には無理な職業だと思った。



でも、由亜の死をそばで見た私は看護の道を目指したくなった。



どうしてかわからない。



由亜に対する罪悪感から?



自分が由亜に対して何かできることがあったか知りたかったから?



罪滅ぼし?



どれもわからない。



高校生の私は、常に自問自答していた。



でも、答えなんかでなかった。




死に対しての恐怖は今も変わらない。




でも、逃げてばかりではいけない気がしていた。




由亜と向き合うことができなかったから。




死に対して向き合うことができなかったから。