歩いて

それから私はどうしたんだろう。




自分でもわからない。




気づくと私は病院にいた。




本当なら学校が終わってから来るはずだったのに…。




この間来たのは…そう、由亜に取り返しのつかないことを言った日。




由亜、ちゃんと会ってくれるのかな…。




怒ってるかなー。




泣かしてしまうかもしれない…。




ここに来るまでにどうやって病室にはいるか考えずにきちゃった。




何もなかったように久しぶりって入ろうかなー。




ごめんって謝りながら入ろうかなー。





あー、いい考えが浮かばない。




病棟に着いた。




エレベーターが開くと、公衆電話に由亜の父親が電話中なのが見えた。




病室へ向かう。




近づくたびにまた耳がキーンとする。



痛い。




病室の前に由亜の母親がいる。




泣いているの?




声を必死にこらえているけど嗚咽がもれる。




いつも、にこにこしている顔しかみたことないのに。




どうしてそんなに泣いてるの?