歩いて

直斗は、もう何も言わなかった。



由亜は私の顔をすがるように見ている。




自分で何を言ったかわかっている。




とりかえしのつかない言葉。




由亜を傷つける言葉。




きっと、快斗よりひどいことをした。




でも、表面上の親友でいることの方が私には無理だった。




私は、何も言わず病室を出た。