高校はいつも通りでなにも変わることはなかった。




いつもの教室にいつもの席。




当たり前の日々が繰り返し行われている。




「果菜、今日は病院行く?」


知香が聞いてきた。



知香には由亜が入院し、私が学校帰りに寄っていることは伝えている。


「うん。どうしたの?」


「うん…。友達が入院中で大変だと思うけど、ちょっとの時間でいいから勇太に会ってほしいの。嫌だったらいいんだよ。勇太が果菜にすごく会いたがってるんだよね」


知香は言いづらそうに言ってきた。



勇太くんとも、あのカラオケの日から会っていない。



突然帰ったことを謝らないといけないとずっと思っていた。



「うん、大丈夫だよ。友達も元気そうだし。私も、勇太くんに謝りたかったから」


「ありがとう。会ってもらえるだけでいいから」


知香は、早速メールをしている。