歩いて

「ごめんな、果菜。
こんなこと言うべきじゃないけど、快斗のことだから果菜にはきっと何も言わないと思う。快斗の兄として、果菜には伝えたくて。
ごめん…」



「…」



私は、快斗に謝りたい。




快斗の優しさに甘えたまま。




このままじゃ、誰も前に進めない。




私は、みんなと歩き出したい。




きれいごとじゃない。




そうしないと何も始まらないから。




きっと、由亜もそう思っているはず。