歩いて

それから数日が過ぎた。




あれから快斗の所には行っていない。




遥から快斗の様子を聞いたりし、病態は相変わらずだって知っていた。







日勤が終わり、直斗と病院近くのカフェで待ち合わせをした。







直斗も少しやつれた感じがする。




「…直斗、大丈夫?」



「うん。俺より、親がかなり疲れてる。
…今回は本当にきつい…」



何?



やめてよ直斗。



また、いつものように快斗は復活するんだから。



そんな弱気にならないでよ。




「…もしかしたらって考える…。
本当に最期かもしれない…果菜、快斗にまた会ってあげて…」



「…直斗がそんなこと言わないで」



「えっ?」



「直斗がそんなこと言ったら、快斗が怒るよ」



私も感じている。




直斗と同じことを感じている。




でも、みんながそう思うとそうなっちゃう気がした。