「そんなに緊張しなくていいから」


「無理」


「果菜がそんなに緊張したら、俺の両親も緊張するだろ」


「でも」



今日は、勇太の両親に会う日。




本当は勇太のお母さんだけに会う予定だったけど、なぜか両親ってことになっちゃった。




だから、私の緊張は半端ないものになってしまった。




勇太の両親がレストランの個室を予約してくれている。





私は、ワンピースにいつもはかないハイヒールをはく。




私にとっては、気に入られるかの一大イベント。




失敗は許されない。




私は、レストランの前でおおきく深呼吸する。