「…おばさんは?」


「今日は父親と外で食べてくるって。果菜によろしくだって。
だから、果菜も気つかわなくていいから」



なんか変な感じ。




もっと緊張するかと思ったけど、以前みたいに自然にいられた。




快斗が、以前と変わらないから?



快斗が普通に話してくるから?






少し気分が楽になった。





快斗の部屋は、以前に比べ広くなったように感じる。




そうだ、まんががいっぱい並べられた本棚がなくなってる。




それに、カーテンの色も変わってる。




机の上もきれいに片づけられている。





少しづつだけど変わっている。



当たり前だけど、会わなかった時間だけこの部屋も変わっていると思った。





「直斗が色々買ってきてくれるみたいだからもうちょっと待ってて」



「うん。
そうだ、私、お菓子買ってきたから」


「…大人になったね。昔はそんなことしなかったのに。
直斗が果菜がお菓子を持ってきたって聞いたら驚くよ」


「なんで?私、そんなにいつもなにも持ってきてなかった?」


「うん。直斗にいつもおごってもらってた」


「…そう言われたらそうかも」


「そうだよ」


私と快斗は笑い合った。



もう何年も会ってないとは思えないほど自然に…。