歩いて

カラオケを出た後、私達はゲームセンターへ入った。



もちろん、こういう所は何年ぶりかに来た。



大音量が耳に飛び込む。



色々な人がいる。



私はきょろきょろする。



知香と川辺くんがユーフォーキャッチャーに夢中になっている。



「果菜もなんかする?」


勇太。


「うん」


「こういう所もあまりこないの?」


「うん。すごく久しぶり。色々あって楽しいね。でもよくわからない」


「そしたらプリクラとろうよ。俺、女の子と二人でとったことないから」


「うん…」


勇太は私の手をつかみ奥のプリクラへむかった。



…。



勇太の手がとても温かい。



快斗と直斗以外の男の子とこんなに親しくしたことなんてない。



自分自身この状況をどうしていいのかわからない。



私は、勇太に手を引かれるがまま歩く。