歩いて

「死の宣告をされた人は、拒絶や戸惑い、悲しみ、駆け引きとかあるけど。藤野さんは、どれにもあてはまらないって思う。なんだろうなー、私は、病気になった当初のことはしらないけど、なんとなく、死に対して、すんなり受け入れができているような感じ。
でも、治療拒否とかはなくて…、とりあえず、不思議」



遥は、よくわからないという感じで話した。




直斗でさえ理解できないこと。




きっと、快斗本人でないと理解できない。




快斗本人も理解できてないかも…。






「ありがとう」


「ごめんね、幼なじみのこと、こんな風に言って」


「私の方こそごめんね。
でも、よくわかった。ありがとう」




快斗も苦しんでる。




そのことがわかった。