歩いて

「私ね、3階の病棟だけど、果菜は?」



…3階?



快斗が入院中の病棟。



「5階」


「5階って、循環器?」


「うん」


「果菜、学生の頃から循環器に進みたいって言ってたもんね」


「うん…」


「やばい、遅れるね。私、番号変わってないからまた電話して」


「うん。私も変わってないから」



遥は、急いで売店を出て行った。



私も、会計をすませ、足早に病棟へ向かった。






なぜか、気持ちがもやもやしていた。





何に対してかわからない。