待ち合わせのカラオケに着いた。


「勇太ー」


カラオケの前に立っていた、2人にむかって知香は手を振った。


「知香ー、久しぶり。相変わらずやけてるなー」


「勇太もね」


「こいつ、川辺芯。同じテニス部」


「初めまして。私が山下知香でこちらが春川果菜」


知香に紹介され、私は会釈をする。


なぜか、私も緊張してきた。


こういう状況が初めてだから。


「よろしく。俺、葉月勇太」


葉月くんは知香に負けず、日焼けをした笑顔をみせる。



「行こうか。カラオケ久しぶり」


知香は、カラオケに入っていった。



「知香、結構強引なとこあるでしょ」


葉月くんが話かけてきた。



「そうかなー、知香と友達なって楽しいよ」



「そっかー。知香もそんなこと言ってた。春川さんと友達になって、すごく楽しいって」



「えっ」



ドキッとした。



あまり目立つタイプじゃないから、目立つ知香には私なんかと友達になって楽しいのかなーって心配していたのに。


なんか嬉しかった。