歩いて

そういえば、昔はよく直斗にてりやきバーガーをおごってもっらていた。




何かあると、直斗は私をファストフードに連れて行ってくれた。




何を聞くわけでもなく。




ただ、私が食べるのをじっと待っていた。




私は、それだけでこころが温まった。





直斗を見ると、もう食べ終わっていた。




私も、食べ終わる。







「…快斗に会ったんだって」



突然、直斗は話し始めた。




私は、ドキッとする。




どうしてかわからない。




自分が働いているところだから、偶然会うこともある。




別に悪いことじゃない。




隠すことでもない。




何、私はこんなにドキドキしているんだろう。




「会ったよ」




「そしたら、病気のこともわかった?」



「…」



無断で、パソコンで快斗のことを調べた。



いけないこと。



私は、何も言えなかった。