野球に恋した、君に


なんか知らないけど、
道路をはさんで向かい側の
グラウンド。

見えそうで…見えない。

緑のネットらしきものが
あたしの邪魔をする。

「ま、いっか。」

早く帰って
新しいケータイをいじりたいなぁ。

なんて思っていたら…

「柚芽ちゃん!!」

ゆーしが来てしまった。

しょうがなく振り返ると、
どーみても野球部の格好。

あーそっか。
こいつ野球推薦で受かったんだっけ?

「なに、練習?」

「うーん。そんな感じ。」

え、なにそんな感じって!!

「あーね。がんばれー。」

あ、さすがに棒読みすぎたかな…

「おぉ!!」

いきなり野球部モード!!!!

「じゃ、帰るねーまた明日。」

「おい、見てかねぇ?」

え?なんででしょうか!?

「いーや、また来るよ(笑)」

「いいから見てけよ。」

あー暇だしなぁ…

「ちょっとだけね!!」