茜色の奇跡

その矢はみごと的中しかもみごと真ん中に

みごとを二回も使ってしまうほどみごと…

そこからまたザワザワし始めると思ったけれど

誰もなにも言わなかった

私はもうすごいすごいって言いまくりたい感じだけど我慢!

みんな息をのんで真剣に彼方くんを見てる

その目からは憧れるな〜とかライバル!とかいろんな思いが伝わったくる

そんな中でもなにも気にすることなく矢を撃つ彼方くん

二本…三本と全部真ん中にあてて

次四本目…確か弓道って四本で終わりだよね

じゃあこれ最後か

あたりますように!!

私は心の中で祈る

彼方くんはすっと構える

よくみると汗を一つもかいてない

それにあの集中力は何者なのか

本当同じ人間とは思えない

そしてゆっくり引いてはなつ

その矢は…刺さった!