「え..いや返してもらわないと」


「質問があるの」

「...はい」




柔らかく先生は笑うと
急にあたしの背丈に合わせて
少しかがんだ



「課題やってこないし
 ノート一面落書きだし


 緑谷さんっぽくない」



「.......」



「後、この頃ちゃんと
 眠れてるの?」


「え?」


するとあたしの目の下に
すうっと先生の人差し指がすべる


少し冷たい指


「隈、この頃あるよね」

「....え?嘘」

「ほんと」


間髪いれずに先生の
間近にある瞳に真直ぐ見つめられた
恥ずかしくて直視出来ないし
何か隈とか恥ずかしい