「藍、好きな人に名前
 で呼ばれたんだってさ」



むふっと笑うと
香苗はお父さん寂しーわねえ
とふざけて笑った




「好きな人か、
 

 彼氏なのか?」

「あ、嫉妬?」

「違うに決まってんだろ」




はいはい、と笑うと
香苗は


「うーん、特に聞いてないけど


 多分片思いねー、あれは」



と女の感というものを
俺にキラリと見せ付けた




好きな人か、あいつももう高1だ
あっても全然可笑しくないが

(相手が気になる...)